ANAホールディングスは4月27日、2023年3月期(22年4月1日~23年3月31日)決算を発表した。売上高は前期日67.3%増となる1兆7074億円、営業利益は1200億円(前期マイナス1731億円)、経常利益は1118億円(前期マイナス1849億円)、当期純利益は894億円(前期マイナス1436億円)。20年3月期以来、3期ぶりの黒字となった。
航空事業は、日本国内の移動自粛などの行動制限緩和や各国の入国に関する規制緩和を受け、回復する旅客需要の取り込みに努めた他、貨物については需要が弱含む中でも高水準の単価を維持した結果、売上高は前期を大幅に上回り1兆5394億円(前期比73・9%増)。費用面では、事業規模拡大に伴う運航関連費用が増加したものの、コストマネジメントなどを通じた費用抑制に努めたことで、営業利益は1241億円(前期マイナス1629億円)となった。
国内線旅客では、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた動きが進み、下期から全国旅行支援の後押しなどでレジャー需要が大きく回復した。感染拡大第8波の影響を受けつつも、ANA創立70周年記念企画「国内線どこでも片道7000円」セールを実施し、新規顧客の取り込みや需要喚起に努めた結果、旅客数・収入ともに前期を上回り、国内線の旅客数はコロナ前の7割の水準まで回復した。
会員向け記事です。